図書館に行こうよ ―図書館職員の図書館的日常―      225
 
     
  夏の風物詩  
     
 

 8月1日盛岡さんさ踊り、2日青森ねぶた祭、3日秋田竿燈まつり、4日福島わらじまつり、5日山形花笠まつり、6日仙台七夕まつり。他にも鹿角市の花輪ばやしや毛馬内盆踊り、大仙市の大曲の花火など8月は東北が熱くなる夏まつりがめじろ押しです。先月の大雨で竿燈のちょうちんや太鼓に影響が出た町内もあったそうですが、周辺の町内が太鼓を貸したり、練習の場を提供したりとみんなで竿燈を、そして秋田を盛り立てようという心意気が感じられました。まだまだご不自由な生活を強いられている方々も多いと思います。一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
 そして今日11日は大館大文字まつりです。今年の大文字まつりは昼の部はなく、夜の大文字焼きと花火大会が行われます。夏の夜空に煌々と灯る「大」の一文字。それに花を添える大輪の花火。これぞ大館の夏です。優雅な大文字踊りや威勢のいいお神輿、小中学生のマーチングバンドなどが行われる昼の部もいつの日かまた楽しめるといいですね。
 「まつり」は毎年必ず開催されるものと思い込んでいましたが、新型コロナウイルスで“日常”というものが簡単に崩れてしまうことを実感しました。みんなで集まりひとつのことを楽しめるのは貴重なものなのだと思いました。


✿こわい話はこわいです
 栗盛記念図書館では4日に「夏のこわ~いおはなしとしょかん」が、花矢図書館では6日に「真夏の怪談会」が開かれました。花矢図書館では小中学生4人が読み聞かせに挑戦して、お友だちを怖がらせました。どちらもたくさんの子どもたちがおはなしに聞き入っていて、はじめは「ぜんぜんこわくな~い」と言ってた子どもたちもだんだん引き込まれていき、帰る頃は家族にぴったりくっついていました。
 栗盛記念図書館も花矢図書館も閉館してからのおはなし会でした。普段は誰もいない時間の図書館はどこか不気味で、書棚の隅の暗がりに何ものかが潜んでいるような…。くまはこわい話が怖いです。夏に限らず、子どもさんはこわい話がお好きなようで「こわいはなしはどこ?」とよく聞かれます。
 「こわ~いおはなしとしょかん」で読み手となったため、本を選ばなければならず、おそるおそる読みました。すると怖い話のシリーズがあると、それを読破したい、という欲求にかられました。怖いもの見たさ(読みたさ)の心境がちょっぴり分かりました。日中に読んでいる時はよかったのですが、やっぱり暗くなると思い出して怖くなり後悔しましたが…。
 読んでみて、あまびえさんや一反木綿さん、座敷わらしさんなどの妖怪は平気ですが(お会いしたことがないので言えるのですが、実際に現れたら怖いかもしれません)、幽霊さんのお話が怖いです。


✿ひと夏の体験
 1820日の3日間にわたって「こども司書体験 ~図書館サポーター養成講座~」が行われます。いつもは大人に本を貸してもらったり読み聞かせをしてもらう側の子どもたちが、司書となって図書館業務や読み聞かせをする側にまわるワクワクドキドキの3日間です。読み聞かせの講師は、神奈川県や東京で読み聞かせの指導をしている熊谷裕紀子先生です。20日は10時より集大成として読み聞かせの発表会があります。こちらはどなたでも参加できます。子どもたちのひと夏の成長を見守ってみませんか。(栗盛 くま)