図書館に行こうよ ―図書館職員の図書館的日常―      233
 
     
  今年もあと23日  
     
 

 このコラムが掲載される頃にはもう師走に入っているんだ、ということに驚きながら書いている今日(1126日)この頃です。昨日は初雪が降り、そして松陰神社の宮司、白上陽一郎氏の講演会開催日でもありました。松陰神社所蔵資料のパネル展示もまもなく1210日(日)で終了しますが、この事業は昨年の10月に企画が始まっているのでほぼ1年がかり。萩にも行きましたし、準備に時間がかかったぶんだけ思い入れの深いものになりました。


吉田松陰と読書
 吉田松陰は大変な読書家であったということで、講話会「吉田松陰~人とことば~」の中でも白上宮司が関連する言葉をいくつか紹介されていました。2つほど資料より引用させていただきます。

 万巻の書を読むに非ざるよりは
 安んぞ千秋の人たるを得ん

 大意(多くの良書を読み学問しなければ、どうして末永く名を残すような立派な人間になることができようか) 安政三年(一八五六)松陰二十七歳 「松下村塾聯」の前半部分


 冊子を披繙すれば嘉言林の如く
 躍々として人に迫る
 顧うに人読まず 即し読むとも行わず
 苟に読みて之を行わば
 則ち千万世と雖も得て尽すべからず

 大意(書物を開けば良い言葉が林のように、躍り上がって読む者に迫ってくる。思えばなかなか人は読書をしない。もし読んでも実行しない。実際に読んでこれを実行すれば、幾千万代かかっても行い尽くせるものではないほどの事が本には書かれている) 安政二年(一八五五)松陰二十六歳 「士規七則」より


 これらの言葉は本当にそうだなぁと思い、居住まいを正したくなるような言葉です。私もこれを機に改めて関連図書を読んで事後学習をしていきたいと思っています。そこでご紹介したいのが、「吉田松陰と松下村塾」関連図書コーナーです。1125日の講演終了後から栗盛記念図書館1階の新聞・雑誌コーナー付近に設けています。期間は1228日まで。それ以後は1階のラウンジに常設いたします。雨瀬シオリさんの『松かげに憩う』(既刊1~3巻)は漫画で読みやすく、入門によいかと思います。関連図書は閲覧だけでなく貸出も可能ですのでぜひご利用ください。


1215日からは貸出期間が3週間!
 市立図書館4館は1229日(金)から令和6年1月3日(水)まで休館いたします。1228日(木)と1月4日(木)は17時閉館となりますので、ご了承ください。その間の返却は各館正面入口のブックポストをご利用ください。
 1215日(金)から1228日(木)までの貸出図書の返却期限は、3週間となります(相互貸借本を除く)。年末年始はたくさん本が読めそうな気がして今からワクワクしています。まだかなり気が早いかとは思いますが、年末年始はゆっくりと読書をお楽しみください。(栗盛・西)